2021/01/24 00:11


ときどき、ふと思い出して、手に取ってみたくなる絵本がある。

「ペニーさん」(マリー・ホール・エッツ 作・絵)も、そのひとつだ。白黒の挿絵、そして、絵本にしては、長い文章。

最初は躊躇してしまいそうだが、

読み始めると、ペニーさんワールドに引き込まれてしまう。





表紙に、「これがペニーさんです」とあり、温厚そうなおじいさんがパイプをくわえて、にっこり。

「そうですか。あなたが、ペニーさんですか。」

と、一気に、距離が縮まる。


「生まれながらのストーリーテラー」と称される絵本作家、

マリー・ホール・エッツのデビュー作。

甘えん坊で、怠け者の動物たちが、いざとなったら、想像以上の働きをしてご主人を助ける。

動物たちに、何かをしてもらおうなど、微塵も思っていないペニーさんだが、思いがけず、これまでの苦労が報われる。


働き者になった動物たちと、豊かに暮らせるようになり

幸せそうなペニーさん。

でも、甘えん坊だった動物たちとの貧しい暮らしが不幸だったわけではない

どんな状況でも、愛する家族との生活はかけがえのないもの。


そんなことを教えてくれる。