2021/01/15 23:19
ランドルフ・コールデコットが高く評価された理由として、よく言われることは「いきいきとした動き」である。
彫版師であり、出版プロデューサーでもあったエドマンド・エヴァンズが感じたこと。
それは・・・
馬らしい馬を描ける画家ならほかにもいる。けれども、馬を疾駆させることができるのはコールデコットだけ。
そのような観点で作品をみると確かに躍動感があり、子どもでなくとも、わくわくする。
「疾走した画家、ランドルフ・コールデコット」
という本の帯には
「紙の上で馬が走った!現代絵本はここから始まるー」
とある。
因みに、私が好きな挿絵は、「ベイビー・バンティング」の最後の一枚余分の絵。
ウサギの毛皮をまとった子どもがリアルウサギの群れと遭遇している場面。
センダックによると、自分の着せられたものがもとは生きていたものと知って子どもが、ショックを受けている図とのこと。
一方、ショックを受けているのはウサギの方であんなふうにはなるまいぞ。気をつけようぜと注意しあっている図との意見も。
どちらにしても、アイロニック、かつ、ユーモアの精神たっぷり。
(現代絵本の扉を開く コールデコットの絵本 参照)
大人になってから出会った素晴らしい絵本の数々。
我が子に読んであげたかったとつくづく思う。